中古マンションを内見するとき、どこを見ていますか?
リビングの日当たり。
キッチンの広さ。
収納。
浴室。
バルコニーからの眺め。
もちろん、どれも重要です。
ただ、中古マンションを購入するなら「部屋の外」も見ておきたいところです。
室内は購入後にリフォームできます。
壁紙も張り替えられますし、キッチンやトイレも交換できます。
一方、
エントランス
エレベーター
共用廊下
ゴミ置き場
駐輪場
などは、自分一人では変えられません。
しかも共用部分を見ると、そのマンションが普段どのように管理されているのかが見えてくることがあります。
中古マンションを内見するとき、部屋以外で確認したいポイントを紹介します。
- 1. エントランスは豪華さより管理状態を見る
- 2. 掲示板は意外と情報量が多い
- 3. 郵便受け周辺が荒れていないか
- 4. 宅配ボックスは数だけで判断しない
- 5. エレベーターは台数と位置を見る
- 6. エレベーター内も見る
- 7. 共用廊下に私物が多すぎないか
- 8. 廊下の照明も意外と大事
- 9. ゴミ置き場は必ず見ておきたい
- 10. 駐輪場を見ると生活感が分かる
- 11. 駐車場は車を持っていなくても見る
- 12. 植栽が放置されていないか
- 13. 外壁の小さな汚れより大きな異常を見る
- 14. 階段も一度使ってみる
- 15. 自宅からゴミ置き場まで実際に歩いてみる
- 「古い」と「管理されていない」は分けて考える
- 共用部分がきれいなら絶対安心、でもない
- 内見時に確認したい共用部分チェックリスト
- 室内は変えられても共用部分は一人では変えられない
1. エントランスは豪華さより管理状態を見る
マンションに到着したら、まずエントランスを見てみましょう。
ここで見るのは、
「高級感があるか」
ではありません。
確認したいのは、
- ゴミが落ちていないか
- 床が極端に汚れていないか
- 壁や設備が壊れたままになっていないか
- 不要な物が放置されていないか
といったところです。
築年数が経過していれば、多少の傷や古さがあるのは当然です。
古いことと、管理されていないことは別です。
築30年でもきれいに維持されているマンションはあります。
反対に築浅でも、共用部分が荒れていることがあります。
設備の新しさだけでなく、「現在どのように使われているか」を見てみましょう。
2. 掲示板は意外と情報量が多い
エントランス付近に掲示板があったら、さりげなく確認してみましょう。
例えば、
大規模修繕のお知らせ
消防設備点検
排水管清掃
ゴミ出しの注意
駐輪場整理
騒音への注意
などが掲示されていることがあります。
マンションで現在どのようなことが行われているのかを知る手掛かりになります。
ただし、
「騒音注意の貼り紙がある=騒音マンション」
と単純に判断するのは早すぎます。
一件の苦情に対応して掲示しているだけかもしれません。
むしろ問題が起きたときに管理会社や管理組合が周知している、と見ることもできます。
気になる掲示があれば、仲介会社に確認してみましょう。
3. 郵便受け周辺が荒れていないか
メールボックス周辺も確認できます。
チラシが大量に散乱していないか。
不要な郵便物が放置されていないか。
設備が壊れたままになっていないか。
こうした場所は多くの住民が日常的に利用します。
オートロックや宅配ボックスだけを見るのではなく、その周囲がどのように維持されているかも見てみましょう。
4. 宅配ボックスは数だけで判断しない
宅配ボックスがあるマンションなら、設置場所も確認しておきましょう。
ネット通販をよく利用する人にとっては便利な設備です。
ただし、
宅配ボックスあり
だけでは使い勝手までは分かりません。
総戸数に対してどのくらい設置されているのか。
古い設備なのか。
大きな荷物に対応できそうなボックスがあるのか。
こうした部分も現地なら確認できます。
特に大規模マンションでは、住戸数に対して数が少ないと利用が集中する可能性があります。
5. エレベーターは台数と位置を見る
エレベーターでは、
新しいか古いか
だけを見るのではなく、台数と位置も確認しましょう。
例えば100戸以上あるマンションなのにエレベーターが1基しかなければ、朝の時間帯にどの程度混雑するのか気になります。
反対に複数台あれば便利ですが、その分維持管理する設備も増えます。
また、自分が購入する部屋との位置関係も重要です。
玄関からエレベーターまでかなり遠ければ、毎日の移動距離が長くなります。
ゴミ出しや買い物帰りなど、住み始めれば何度も歩く場所です。
6. エレベーター内も見る
エレベーターに乗ったら内部も見てみましょう。
例えば、
壁が大きく傷ついている
落書きが残っている
床が極端に汚れている
といった状態がないか確認します。
引っ越しなどで一時的に傷が付いている可能性もあるため、それだけでマンションを評価する必要はありません。
見るべきなのは、
「壊れたり汚れたりしたところが長期間放置されているように見えるか」
です。
7. 共用廊下に私物が多すぎないか
購入予定の部屋へ向かう途中では、共用廊下も重要なチェックポイントです。
玄関前に、
自転車
ベビーカー
傘立て
段ボール
収納ボックス
などが大量に置かれていないか見てみましょう。
マンションによって細かなルールは違いますが、共用廊下は自由な物置ではありません。
避難経路にも関係します。
一つ二つ物が置かれているだけで管理状態が悪いとは言えませんが、廊下全体が物置のようになっているなら少し気になります。
管理規約と実際の運用に大きな差がないかを見る材料になります。
8. 廊下の照明も意外と大事
昼間の内見では気付きにくいのが照明です。
内廊下なら日中でも照明が必要ですし、外廊下でも夜になれば照明を使います。
電球が何か所も切れたままになっていないか。
暗すぎる場所がないか。
夜に帰宅することが多い人なら、防犯面も含めて気になる部分です。
可能なら昼間だけでなく、購入を決める前に夜のマンション周辺も一度見てみると印象が変わることがあります。
9. ゴミ置き場は必ず見ておきたい
共用部分の中でも、できれば確認したいのがゴミ置き場です。
ここでは設備そのものより、
ゴミが分別されているか
収集日と関係なく大量に放置されていないか
粗大ゴミが長期間残っていないか
臭いが共用部分まで広がっていないか
などを見ます。
もちろん、たまたまゴミ収集直前で大量のゴミがあることもあります。
一回見ただけで住民のマナーまで断定することはできません。
それでも、実際の利用状態を確認できるのは中古マンションならではです。
10. 駐輪場を見ると生活感が分かる
自転車を使わない人でも、駐輪場を見てみる価値があります。
大量の放置自転車が残っていないか。
決められた場所以外に自転車があふれていないか。
ラックは壊れたままになっていないか。
自分が自転車を使うなら、さらに、
空きがあるか
1住戸で何台使えるか
電動アシスト自転車を置けるか
平置きかラック式か
も確認します。
現在空いているように見えても、自由に契約できるとは限りません。
必要なら管理会社への確認をお願いしましょう。
11. 駐車場は車を持っていなくても見る
車を持っていなければ、
「駐車場は関係ない」
と思うかもしれません。
それでも一度見ておいて損はありません。
特に機械式駐車場です。
機械式駐車場はマンション全体で維持管理していく設備です。
大量の空き区画があるようなら、
現在の稼働率はどうなのか
今後設備をどうする予定なのか
が気になります。
外から見ただけでは正確な空き状況は分からないため、気になる場合は資料や管理会社への確認が必要です。
12. 植栽が放置されていないか
敷地内に木や植え込みが多いマンションなら、植栽の状態も見てみましょう。
植栽があるとマンションの雰囲気は良くなります。
一方、
伸び放題になっている
枯れた植物が長期間残っている
といった状態なら、維持管理がどうなっているのか気になります。
植栽の管理にも当然費用がかかります。
管理費が高めのマンションなら、こうした部分も含めてどんな管理が行われているのかを見ると納得しやすくなります。
13. 外壁の小さな汚れより大きな異常を見る
中古マンションなら、外壁が新築のようにきれいではないのは当然です。
雨だれや多少の汚れだけで、
「管理が悪いマンションだ」
と判断する必要はありません。
それよりも、
大きなひび割れがないか
タイルが明らかに剥がれていないか
補修跡が極端に多くないか
など、気になる部分があれば確認しましょう。
ただし建物の状態を内見だけで正確に判断するのは難しいものです。
外から見て気になる部分があったら、修繕履歴や長期修繕計画を確認するきっかけにするといいでしょう。
14. 階段も一度使ってみる
普段はエレベーターを使うとしても、非常階段の場所は確認しておきたいところです。
火災や停電、エレベーターの点検などで階段を使う可能性があります。
特に高層階の住戸なら、
自宅から階段までどのくらい離れているか
どこへ避難できるのか
を一度確認しておくと安心です。
低層階なら、エレベーターを待つより階段の方が早いこともあります。
日常的に階段を使えそうかという視点で見てもいいでしょう。
15. 自宅からゴミ置き場まで実際に歩いてみる
最後におすすめしたいのが、
「実際に住んだつもりで共用部分を歩く」
ことです。
購入予定の部屋を出て、
エレベーター
エントランス
郵便受け
ゴミ置き場
駐輪場
まで歩いてみます。
すると図面だけでは分からなかったことに気付く場合があります。
例えば、
部屋からエレベーターが遠い
ゴミ置き場まで意外と時間がかかる
駐輪場から道路へ出にくい
といったことです。
マンションでは、この動線を何年も繰り返すことになります。
1回の内見では数十秒の違いでも、毎日のことなら使い勝手に影響します。
「古い」と「管理されていない」は分けて考える
築20年、30年の中古マンションなら、設備に古さがあるのは当然です。
外壁に多少の汚れがある。
エレベーターが最新型ではない。
エントランスのデザインが少し古い。
こうしたことだけで購入候補から外す必要はありません。
重要なのは、
古くても手入れされているのか
という点です。
逆に新しいマンションでも、ゴミ置き場や共用廊下が荒れていることはあります。
中古マンションでは築年数だけではなく、「築年数に対して現在どのような状態なのか」という視点で見ると比較しやすくなります。
共用部分がきれいなら絶対安心、でもない
ここも注意が必要です。
内見した日に共用部分がきれいだったからといって、
管理組合の財務状況も良好
修繕積立金も十分
将来の修繕も問題なし
とまでは判断できません。
見た目から分かることには限界があります。
だからこそ、
現地で共用部分を見る
管理規約を確認する
総会議事録を確認する
長期修繕計画を確認する
という組み合わせが重要になります。
現地を見るだけでも、書類を見るだけでも十分ではありません。
内見時に確認したい共用部分チェックリスト
最後に、内見時に見ておきたいところをまとめます。
- エントランスの清掃状態
- 掲示板の内容
- 郵便受け周辺
- 宅配ボックス
- エレベーターの台数と位置
- エレベーター内部
- 共用廊下
- 共用部分の照明
- ゴミ置き場
- 駐輪場
- 駐車場
- 植栽
- 外壁
- 非常階段
- 部屋から各共用設備までの動線
全部を細かく採点する必要はありません。
気になるところがあれば、
「なぜこうなっているのだろう?」
と一段掘り下げて確認することが大切です。
室内は変えられても共用部分は一人では変えられない
中古マンションでは、リフォーム済みのきれいな部屋を見ると魅力的に感じます。
しかし壁紙が好みでなければ、購入後に張り替えられます。
古いトイレも交換できます。
収納が足りなければ家具で補うこともできます。
一方、
エレベーターが少ない
駐輪場が使いにくい
共用廊下が荒れている
管理状態に不安がある
といった問題は、一人の所有者だけでは簡単に変えられません。
だからこそ中古マンションの内見では、玄関を開ける前と、部屋を出た後にも時間を使ってみてください。
「この部屋に住みたいか」だけでなく、
「このマンション全体で暮らしたいか」
まで考えると、物件を見る視点がかなり変わります。

